十字架ラビアンローズ

Webサイトに対するリテラシーが低い人が、Webサイトを作りたいといってアイデアを出すととんでもない事になる…という実務上の体験談です。

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Webサイトに対するリテラシーが非常に低い人についての体験談

2014.6.17.Tue. 08:25

前の前の会社に勤めていた時に、あるとんでもないサイトの制作を注文してきた、とある顧客のクソワロな思い出話。
うちの会社が属していたグループと同じグループの系列会社で、仮にその顧客をA社としておく。

ある日A社が、サイトのリニューアルをうちの会社に依頼したいと打診してきた。
確かに、その時のA社のサイトは、少しばかり古臭い印象があった。
じゃあ最初にどんなイメージにしたいのかお聞きしましょうか、という事になって、当時の上司と一緒に打ち合わせに。

しかしうちの会社のグループはどれもこれも、IT企業を自称しておきながら、それを取りまとめている上層部の典型的団塊世代のおっさん連中が「ブラウザって何だ?」というレベルでネットやサイトに対するリテラシーが低すぎる。
打ち合わせをしたA社の上層部の人も、例に漏れずそんな人だった。
そんな人が提案してきた、是非こんなサイトにしてほしい!というクソワロな要望をご覧下さい。

A社「うちの会社のホームページに行ったら、まずアニメが表示されるようにしてほしい」
僕「Flashですか(意訳:アニメって言い方はないだろ…)」
A社「アニメは最初真っ黒で、そこに白い足跡がペタ…ペタ…と少しずつ表示されて、歩いているのだというのを表現する。
左端から右端に向かってね、右端に行き着いたら足跡が立ち止まる。
すると次には画面に大きく観音開きのドアが出てきて、それがギギギ…って開くんだ。
ドアの向こう側には青空が広がっていて、そこで『ようこそA社へ!!』と表示させる。
それが2〜3秒くらい表示されたら、トップページに自動的に飛ぶようにしてほしいんだ。
是非、足音とかドアが開く音とかもつけてほしい!」
僕「サイトにアクセスしたらいきなり、その…アニメが表示されるという事になるんですよね。
サイトにアクセスしただけで自動的に音声が鳴るようにするのはあまり良くないですよ。
それと、アニメを飛ばす事も出来るように、隅にスキップのリンクも付け加えておく方が親切ですね」
A社「いや、その必要はない。
このアニメには、A社が未来を切り開き未来を担っていく明るい先進企業であるという事を伝える『ストーリー』がある。
そしてホームページに来た人は皆、そのストーリーに自然と引き込まれていってしまうんだ。
アニメは全体で10秒くらいの非常に短いものだから、ストーリーに引き込まれて観ているうちに気がついたらトップページに移動していた…そういう展開になる。
だから、アニメを飛ばすリンクなんてものは必要ない!
何故なら、皆そういう判断に行き着くまでもなく、『気がついたら観てしまっている』という展開になるのだから!」
僕「………(ドン引き)。
…因みに、インデックスがアニメだけってのはいただけないですね。
検索エンジンはアニメの中に埋め込まれた文言までは拾えないですし、会社概要とか重要な情報がインデックスに何もないという事になりますし、インデックスとトップとが別々のページに分かれているというのも非効率ですよ」
A社「そんなの大丈夫だ、問題ないっ!(ドヤアアアァァァ)

ってな感じですかね……(遠い目)。

因みにこの打ち合わせの中で僕が色々と上述のような否定的な意見を並べた所為か、その後サイトリニューアルの話はなあなあな感じで自然消滅していきました。
しかし1年くらい経ってからふとその話を思い出し、A社のサイトに久しぶりに行ってみると、どうやら後に他の会社にサイトリニューアルを注文していたようで、すっかり様変わりしていました。

がっ!
そこにはあの、ストーリーがあると言ってはばからなかった、「足跡ペタペタドアギギギ青空ようこそA社へ!!」のFlashが!!

…… どこの会社か知らないけど、マジで作ってしもうたんやな…。
まさにA社が提案していたとおりのアニメがそこにあったんですが、まぁ本当、クッッッッッソダサかったですね…。
その後のサイトデザインはシャレオツになっていたのに、A社原案のそのアニメだけがクッッッッッソダサかったですわ…。
その制作会社にもダメ出しされたのか、効果音はなくスキップは用意されていましたけど…。

それからしばらくしてかな…僕が前の前の会社を辞めて、今度こそWeb制作を専門とした会社に就職したいと考えて就活していた頃。
たまたま個人的に都合が良い会社を見つけて、その会社のサイトに掲載されている過去の制作実績を見てみたら、そこに何とA社のサイトが!
あ…あんたんとこが作っていたのか…あのクッッッッッソなアニメを…(;・ω・)
結局その会社は書類選考の段階で落ちてしもうたんですが(前の前の会社がろくでもなさすぎて履歴が潤わなかったからでしょうね…)、思いがけない出会いをしてしもうた事が今でも忘れられませんわ…。

…などという一連の出来事を先日突然思い出して、かれこれ数年ぶりにA社のサイトに行ってみたら。
何と、インデックスにアクセスした途端、すぐさまトップページにリダイレクトしおった!(;゚Д゚)
インデックスにアニメしかないのは流石にあかんと、A社もついに考えを改めおったか…。
しかしその対策がリダイレクトっていうのも、それはそれでクソワロなものですね。
何故なら、サイト中から張られている「トップページ」へ戻るリンクのリンク先が、index.htmlでなくtop.htmlなのだから。
A社のサイトはページ数が多いので(しかもCMSを導入するほどではない程度の多さ)、トップページをindex.htmlにする為には、全部のページのリンク先を手動で修正しなければならないのだから。
アニメなどというろくでもないものをインデックスにしたいと提案した上層部のおっさんの所為で、後々のサイト更新担当者がいらん苦労をする羽目になるとは…ご愁傷様です…(;・ω・)人

なお僕はFlashそのものを否定している訳ではありません…念の為。
Flashはそれで成せる機能をちゃんと活かす(ブラウザゲーム等)、もしくは美術的作品として配置されるものであって、決してサイトの飾りつけや雰囲気アップなどという薄っぺらい目的の為に用いるものではないという事が言いたいだけですわ。
そもそも現代ではもう、サイト上にFlashを配置する事自体が廃れてきていますがね…。
よい子はA社のような真似をしちゃ駄目だよ!d(*>ω・)

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